レビュー


 (10月25日全面改訂)

戦闘シーンについて

 正直言って、へぼいです。
 これはゲームキューブの描画能力が悪いというわけではなく、ポリゴンにしてしまったのが最大の要因です。
 確かに、2Dよりも3Dにした方が、奥行きもありますし、立体感も出せます。
 しかし、その分エフェクトが弱くなり、ぶっちゃけて言えば、ハッタリが無くなったので、演出面で劣ってしまっているのです。
 元々、2Dであるアニメを3Dにしてみるのがそもそもの間違いなのでしょう。
 原作のような動きは当然できなくなりますし、攻撃を当てたときの爽快感が悪くなってしまいます。
 ポリゴンと言うのは、作るのに時間がかかるでしょう。
 なので、金も時間も人間も有限である以上、ある程度以上の水準は見込めません。
 ましてや、スパロボには100体を超えるロボットが登場しているのです。
 これを全て満足する出来にすることは絶対に不可能です。
 剣の当たった位置により、くらいポーズが変わるとか、必殺技による特殊な演出とかを全て無にしなければできないでしょう。
 リアルにしている分、逆にゲーム的な動きを悪くしているのです。
 そう、FF8とかのリアルにしすぎている分、移動しているときに壁などにぶつかりながら歩くのが滑稽に見えて仕方がないのと言うのに似ています。
 今までのスパロボの戦闘シーンが好きな人なら好きな分だけ、この戦闘シーンを受け入れることが出来ないでしょうね。
 今後、ポリゴンにするのならば、もっと登場ロボットを極限まで減らして、極限まで作ってほしいと願います。


ストーリーについて

 やっぱりいまいちです。
 コラボレーションが薄いのは最近の傾向なので構わないのですが、どうにも原作再現度も弱い気がします。
 1年戦争が流れに組み込まれたのは、ファースト世代としては大変嬉しいことです。
 また、08小隊の面々や、今まであまり脚光を浴びなかった0080がちゃんとした流れに入っているのも嬉しいことです。
 でも、なんかいまいちです。
 特に1年戦争の最後のボスであるギレンは、1年戦争で死ぬことなく、生き延びてくれます。
 その後に、なにか大きなイベントに組み込まれるのかと期待していたのですが、なんか唐突に出て、唐突に死んでしまわれました。
 そもそも、1年戦争の最後の面では、中途半端に原作を再現しているのでギレンが生きているのがどうかも良くわからないで、終わったのです。
 それはどうなんだろう。
 こんなことならば、1年戦争のときにちゃんと死んでくれた方が盛り上がります。
 1番力を入れていたはずの1年戦争でこうなのですから、他の作品はさらにひどくなります。
 特にJ9の面々は何のためにいるのかも分からないぐらいの有様です。
 作品が始まって、尻切れで切って、始まって、切って、始まって、切って、思い出したように終わって。
 かなりいまいちです。
 もっと登場作品少なくてもいいので、コラボレーションや原作再現を大事にしてほしいです。


システムについて

 おしいことこの上ないです。
今回はBODYと言う、今までのHPの他にHEAD、ARMS、LEGSの三つのHPが増えました。
 それぞれ、HEADを攻撃すれば命中、回避が落ちたり、ARMSを攻撃すれば攻撃力が落ちたり、LEGSを攻撃すれば移動力が落ちたりして、それぞれの場所に応じた武器が使えなくなるのです。
 部位を攻撃するには、相手よりサイズが小さいか、狙い撃ちの特殊能力を持っていなければいけません。
 ここまで聞く分には、非常にテクニカルで少し考えて戦闘を進めなければいけないなと思うでしょう
 そんなことはありません
 HEADを攻撃して命中率を下げたり、ARMSを攻撃して攻撃力を下げたりする暇があったら、BODYを攻撃して、とっとと敵を倒したほうが能率がいいのです。
 なぜなら、それぞれの部位はBODYの三分の一のHPを持っているため、壊しにくいことが多いからです。
 特に部位攻撃しやすいLやLLサイズはHPが多いため、そんなことをしようとしたら、本気で時間がかかるし、全く持って意味がないからです。


 部位を攻撃するのは他にも利点があります。
 それは、ダメージ増強と、捕獲です
 どちらも、BODY以外の部位を全部破壊することによってできることですが、今回は捕獲に焦点を当てることにします。
 敵ユニットの捕獲の利点は三つ。
 運用するか、強化パーツに変えるか、解体してお金に変えるかです。
 解体はともかく、他の二つはなかなか使い勝手が高いため面白いのだが、一つ最大の欠点があります。
 それは、初めのうちにそれが出来るのがほとんどアムロのみということです
 初めのうちがそういうの色々と欲しいときなのに、アムロのみしか出来ないとなると、面倒くさくてやる気が起きません。
 結果。捕獲はほとんどやることが無くなってしまいます。
 思うのですが、せめてこの部位攻撃、同サイズのユニットまでできて、部位攻撃時は命中時に+修正ぐらいあっても良かったと思います。
 そうすれば、モビルスーツ同士で戦って、捕獲をしたり、弱いユニットならばせめて、部位攻撃で相手の命中や回避を下げるのにも役立ったと思うのです。
 確かに、アムロぐらいの技量がないと、同サイズのユニットですらも部位攻撃が難しいのかもしれませんし、部位攻撃で−修正こそあれ、+修正があるのはおかしいのかもしれません。
 ですが、無理にリアルなところを求めて轟沈するよりは、ゲーム的な面白さを求めた方が楽しめるのだと私は思ってます。
 なんか、本当惜しいシステムです。

 ユニットサイズによる攻撃の制限もありますがこれはなかなか面白いと思ったシステムです。
 これは、自分のサイズより2段階以上大きいユニットにはBODYを除く部位攻撃しか出来ず、小さいユニットにはできる攻撃が制限されると言うものです。
 これによりLLサイズの戦艦にはリアル系のほとんどが攻撃を制限されるため、Lサイズのスーパー系が一躍脚光を浴びることになるのです。
 特にこれによって、戦艦の威圧感が増します。
 日頃、ほいほい落としている戦艦がモビルスーツだけで倒そうとすると難攻不落の城に見えてきて、非常に倒しにくい存在になります。
 また、狙い撃ちをもっている主役のキャラクターが戦艦のBODYにいきなり攻撃できるため、本当に信用できるキャラであると認識できます。
 惜しむらくは、最後の方は狙い撃ちか狙撃を持っているキャラか、スーパー系ユニットしか使わなくなるので、全くシステム的に意味がなくなってしまうのですが。
 (Mサイズスーパー系であるマジンカイザーは狙い撃ちのスキルをつけるでしょうし、ライジンオーはLサイズになりますし、ダイオージャは狙撃を持った3人乗りユニットですしね)


総評

 GCは今までのSRWとは一味も二味も違います
 いや、その違いがいい方面に向かっているのならば、全然かまわないのですが、正直ダメな方面の違いになっています
 今までと同じ感覚でプレイするにはかなり厳しいでしょう
 いやまあ、戦略的にはいつもと同じように非常にぬるいですけど。
 人によりSRWの重視する点は違うでしょうが、ほとんどの面で今までよりも厳しいので、無理してGCを買ってまでやるほどの価値は無いと思います
 多分、SRWを大きな愛で見守っていく人たちにしか向かないゲームでしょう
 一周クリアすることでへこたれた私からの言葉は、やらないほうが無難という言葉ですので、その辺を吟味してからチャレンジしてみてください


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